すっかり一般化した感もある消費者金融。
しかし、実際にどのような会社なのかあなたは理解していますか?
個人への貸付けを行う企業
消費者金融とは、個人への貸付けを行っている会社のことです。
無担保での小口融資を行っていることが特徴です。
また、利用目的を問わないため、あらゆる人が利用できるようになっています。
消費者金融を営業するには
消費者金融を2つ以上の都道府県で営業する場合には内閣総理大臣、ひとつの都道府県内ならば都道府県知事の許可を必ず得て、登録を行わなければいけません。
無登録で営業している業者は、いわゆるヤミ金ということになります。
注意!消費者金融と混同しやすい業者
うっかり消費者金融とヤミ金の類を間違えてしまう人も少なくありません。
一度の間違いで大変な目に合うこともあるので注意が必要です。
消費者金融と似て非なる業者には以下のようなものがあります。
ヤミ金
法律を守らずに貸付けを行っている業者です。
トイチと呼ばれる10日で1割を請求するような、法外な金利をふっかけてきます。
サラ金
1970年代の頃、消費者金融はサラリーマン金融、略してサラ金と呼ばれていました。
これは、サラリーマンをおもなターゲットにしていたためです。
1980年代に入ると、OL、自営業者の契約も増え、消費者金融と呼ばれるようになったのです。
いずれにせよ、かつてのサラ金は「サラ金地獄」という言葉があったように、法外な利子や人権を無視した取り立てを行う、非道な存在でした。
街金
小規模な消費者金融のことです。
合法的に営業をしているところももちろんありますが、違法業者も少なくないので注意しなければいけません。
消費者金融が守るべき法律とは
以上のように、正規の消費者金融とそうではない会社との違いは、法律を守っているかどうかという点になります。
消費者金融が遵守しなければならない法律とはどのようなものなのでしょうか。
貸金業法とは
すべての消費者金融は貸金業法の元に管理されています。
貸金業法は社会問題化したサラ金問題を解決するため平成18年に成立し、平成22年までに段階的に施行されてきました。
総量規制とは
かつてのサラ金は返済能力を度外視した貸付けを行っていたことは諸悪の根源でしたが、これを規制するために設けられたのが総量規制です。
これによって、消費者金融は利用者の年収の3分の1以上を貸付けることができなくなりました。
一方、銀行は総量規制の対象外のため、高額ローンが必要な場合には銀行を利用する人が少なくありません。
グレーゾーン金利の撤廃
サラ金が社会問題化したもうひとつの理由は、法律のスキのグレーゾーンを利用して暴利とも言える利子で貸付けるグレーゾーン金利がまかり通っていたことです。
しかし、貸金業法によってグレーゾーン金利が撤廃されることになりました。
過払い金についてもある条件を満たしていれば請求できるようになっています。
無理な督促の禁止
返済が滞ると昔のサラ金は近所や会社に連絡をとるようなこともありました。
「借金がバレるのはイヤだ」という理由で、現在でも消費者金融を避ける人は多いと聞きます。
しかし、現在では個人情報保護の観点からもそのような督促は禁止されています。
早朝、深夜など利用者のプライベートな生活を脅かす時間に催促の電話をかけることも禁じられているのです。
専業主婦・主夫でも消費者金融を利用できるのか
今やまわりにバレることなく、安心して利用することも可能な消費者金融。
たとえば、専業主婦・主夫でも利用することができるのでしょうか。
消費者金融の審査は甘い?
消費者金融は審査が甘いとも言われています。
それは、安定した収入さえあればパートやアルバイトでも審査を通ることが十分できるからです。
しかし、一方で専業主婦・主夫は審査通過が難しくなっています。
これは、消費者金融では「本人に安定収入がある」という点を重視しているからです。
逆に、本人に安定収入さえあれば雇用形態や年収はあまり問われないのです。
消費者金融の無理な利用を回避するには
いくら安心して利用できるようになった消費者金融でも、あちこちから借りるのはおすすめできません。
多重債務者にならないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。
相談窓口を利用する
消費者金融に関する相談窓口はいくつかあります。
たとえば、各都道府県には多重債務者相談窓口が設置されています。
また、日本クレジットカウンセリング協会や弁護士、司法書士に相談してみるのもひとつの方法です。
……いかがでしたでしょうか。
消費者金融を正しく理解して、無理なく計画的に利用するようにしましょう。