おまとめローンで複数のクレジットの返済や借金を一本化する際の注意点

収入が少なくなった際や緊急の出費で、なんとかお金を工面しようと多方面からお金を借りたりすると、その返済日や最低返済額、金利などのばらつきで苦労することがあります。そんな時はおまとめローンを利用して借金を一本化すると、合計の返済額も減り、月々の支払い額を減らせるかもしれません。
しかし、おまとめローンにはデメリットもありますので、最後までよく読んで知識を身に着けてから申し込みましょう。

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おまとめローンの仕組みと一番お得な使い方

おまとめローンは、細かい多重債務を一本化することが目的の「借り換え」を前提としたローンサービスです。
仕組みは次の通りです。
1、 銀行などのローン会社から融資を受ける
2、 その融資を使って、複数の借金を返済する
3、 融資を受けた会社
ですから、おまとめローンを一番お得に使える人は、細かい借金をたくさんの会社から借りている人です。
その場合、支払いサイクルと金利の面で負担を少なくすることができます。

支払いサイクルが楽になる

例えば、A社、B社、C社というクレジットカード会社で50万円づつキャッシングやリボ払いを利用していた場合を想定します。
その支払いサイクルは各カード会社によって異なりますよね。
A社の支払いが25日、B社が30日、C社が翌5日というサイクルだった場合、支払いの管理もしにくいですし、各会社で毎月最低5万円の返済だったとすると、合計で15万円も月に返済しなければいけません。これでは月収は30万円あったとしても手元には15万円しか残らず、生活は毎月カツカツになってしまいます。

しかし、ここでおまとめローンを利用すると、一つの会社が合計150万円の借金を一手に引き受けてくれるため、支払い日は一日だけになり管理しやすくなります。さらに150万円ほどですと、月々の最低支払額は3万円ほどになるので、収入と支出のサイクルはとても楽になります。

金利が安くなる

例えば、複数のクレジットカードでのキャッシングやリボ払いを利用していた場合、その金利は一律で15%~18%も取られてしまいます。
年利15%だとすると、1ヵ月の金利は1.25%です。

1ヶ月…1.25%
2ヶ月…2.5%
3ヶ月…3.75%
4ヶ月…5.0%
半年…7.5%
1年…15%

A社、B社、C社からキャッシングやリボ払いで各社50万円の借金があったとすると、1社につき月6250円の利息が発生してしまいます。3社ですと18750円も月に利息が発生するのです。
おまとめローンを使った場合1社に150万円の借金を一気に引き受けてもらえます。
150万円の場合、銀行系のおまとめローンですと10%前後にまで金利を下げられるため、月々12450円ほどの利息ですむのです。これだけでも毎月6000円も削減できるので、その分を支払いに回すことで早く完遂することができます。


おまとめローンのデメリットについて

下記では、おまとめローンを使った場合のデメリットについて説明します。

銀行系のおまとめローン審査は消費者金融ほど通りやすくない

金利の安い銀行系のおまとめローンは、アルバイトやパートでも借り入れできる消費者金融系のローンなどに比べて審査が通りにくい傾向にあります。
例えば、東京スター銀行のおまとめローンですと、金利が5.8~14.8%で借り換えすることができますが、年収200万円以上であり、正社員や派遣社員などの給与所得者であることが条件です。
つまり、パートやアルバイトは応募条件にありません。

消費者金融系では結果的に損する可能性がある

銀行系のおまとめローンで借り換えができないからといって、消費者金融系でおまとめローンをしてしまうと、確かにひと月の支払い額は減って家計的に楽になるかもしれませんが、結果的に「返済期間が延びただけで、支払う利息が多くなってしまう」という場合があります。
「月々の返済額が減る」といううたい文句がおまとめローンの売りですが、6年間年率15%で払い続けるのと18%で3年間払い続けるのとでは合計で100万円近い利息の違いがあります。

例えば300万円を年利18%で3年間返済した場合は、162万円の利息ですが15%で6年借りた場合だと、270万円の利息になってしまうのです。

月々が安くなるからと言って、おまとめローンで返済期間を長くとらず「繰り上げ返済」して払えるときは多く払うことが大切です。


重要なことは、支払いサイクルと金利の計算

おまとめローンを利用するにあたって何よりも重要な事は、支払いサイクルと金利の計算を行っておまとめローンを組むことです。

現在何社からどれだけ借りていて、総額でどれだけの利息が発生するのか。また、それをまとめた際に、どれだけ金利が下がるのか。返済期間をどれくらいに設定して繰り上げ返済していけば、お得に返済していくことができるのか。

これらは全て申し込みの際に、電話やメールで相談することができますので、相談してみると良いでしょう。

利息を含めた支払い総額は変わらなくても、月々の返済負担を減らすという使い方や、逆に月々の返済額は変わらなくても、利率だけを下げて支払い総額を下げるという使い方など、様々な使い方ができます。

おまとめローンはよくわかっていないとデメリットもありますが、うまく活用すると支払いサイクルや利息の悩みを減らすことができるので、是非上手に活用しましょう。
ちなみに、今回述べなかったおまとめローンのメリットには、他社借入れ件数が減り後の審査でも有利になることも挙げられます。他社借入がある状態での審査について、「他社から借り入れがあっても大丈夫?」で詳しく説明しています。